37年間、茶仙庵は静岡茶問屋の直営店でした。それに終止符を打ち、2014年4月、個人経営にシフトしたのが「新生・茶仙庵」。これからは家賃・仕入・その他費用を自己負担しなければなりません。どうしてそこまで、お茶屋の小売りにこだわったのか。大場さんのことをしばしつづらせてください。

生まれも育ちも静岡。おやじはヤマキチ吉川製茶の東京所長。上京し配達回りをさせられ、仕入れを55才まで続けることになります。
大手量販店のために自ら市場に入り、茶産地を駆け巡ります。「毎日おいでよ」と、週に何度も現場に出て、急須で飲むお茶の認知に精力を注ぎました。取引先にかわいがってもらい恩があるから、いやとは言わない。できる限りのことをすべてやる。そこを意識したそうです。

中でも一番の自信につながったのは、大手お茶メーカーさんと横並びに商品を置かせてもらったこと。碑文谷のダイエーで企画したお茶が飛ぶように売れた。ただ無理がたたり、40代半ばから若手社員の教育にシフト。これまでの茶葉の目利きを生かし、個人のお茶屋さんの相談役としても一役買います。今思うと、自分に似た一匹狼や個性の強い人が慕ってくれたことが多かったそうです。人とのつながりを大切にした、やりがいのある40年でした。
 
将来は独立して商売をしたい、お店を持ちたいと思っている人ならば、大場さんの人生経験は大いに役立つはずです。茶仙庵はお茶を販売するお店ですが、「もとすみのいっぷく処」の役目もございます。お茶でもすすりながら、将来の展望を相談してみるのも一考です。
 
最後に「お茶の小売り」にこだわったわけを聞いてみました。
すると、「むすめが年をかさね、将来店が残ってれば、それはそれでいいんじゃない。」
仕事一筋の頑固おじさんと思っていましたが、意外や意外(^^)です!